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興行ビザの取得方法は?取得条件や申請の流れについて解説

海外のミュージシャンやスポーツ選手らを、日本国内のイベントなどに招聘するときに必要な興行ビザ。
どのような種類があり、申請の条件はどういったものなのでしょうか。
また、申請から発行までの流れや準備しておくべきことも気になるところです。

この記事では、興行ビザについて詳しく解説します。
イベントや興行で海外のパフォーマーを呼びたいと考えている企業の責任者は、ぜひ参考にしてみてください。

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興行ビザとは

興行ビザとは

興行ビザとは、日本で行われるイベントやコンサートなどに出演する、外国人のために発行される在留資格のことです。
報酬を得る活動を行う外国人は、入国の際に在留資格の取得が必要となります。
興行ビザは「興行」という在留資格にあたり、スポーツ選手や俳優、歌手など、興行関連の仕事で一時的に日本に滞在する外国人のためのビザです。

種類

興行ビザには、主に3つの種類があります。

  • 基準1号:演劇やコンサート、ライブ、フェスなどに出演予定の外国人が対象
  • 基準2号:プロ野球や大相撲で活躍するプロスポーツ選手が対象
  • 基準3号:映画や商品のプロモーションやレコーディング、撮影で訪れた外国人が対象

それぞれの種類に応じたビザの取得要件があり、のちほど詳しく解説します。

在留期間

興行ビザの在留期間は、活動内容や契約期間などに応じて、90日、6ヵ月、1年、3年のいずれかです。
在留期間は、出入国在留管理局が個別に判断するため、希望どおりにならない場合もあります。

在留期間の更新も可能ですが、更新申請の際には、活動内容や報酬、滞在の必要性などについて、あらためて審査が行われます。
在留期間の上限は、通算で3年までとなっている点に注意が必要です。

従事できる仕事

興行ビザで従事できる仕事には、以下のようなものがあります。

  • 俳優
  • ダンサー
  • 歌手
  • プロスポーツ選手
  • モデル

また、上記の仕事を行う外国人の興行に同行するスタッフも、興行ビザで入国して働くことができます。
例えば、振付師、演出家、プロデューサー、マネージャー、カメラマン、照明係、サーカスの動物飼育係、トレーナーなどです。
ただし、単なる事務職や運転手など、興行とは直接関係のない仕事に就くことはできません。

興行ビザの日本での取得条件

興行ビザは、基準によって求められる取得条件が異なります。

  • 基準1号:報酬額や招聘機関、施設など
  • 基準2号:スポーツなどでの実績や経験
  • 基準3号:基準1号や2号に当てはまらない芸能活動

以下で、それぞれの基準の詳細を見ていきましょう。

基準1号イ

基準1号イは、一般的な興行活動を対象としたビザです。
歌手やダンサーのコンサートやライブ、俳優の舞台公演などが該当します。

基準1号イのビザを取得するためには、報酬額、招聘機関、施設などについて、一定の条件を満たす必要があります。
以下で、それぞれの条件を詳しく見ていきましょう。

報酬

基準1号イの興行ビザを取得するためには、日本で行う興行活動の報酬が月額20万円以上であることが必要です。
報酬額の確認には、契約書や支払い明細などが用いられます。

報酬は、基本給だけでなく、各種手当やボーナスなども含めた金額で判断されます。
ただし、日当や交通費、宿泊費などの実費は含まれません。

報酬額が20万円に満たない場合でも、他の条件を満たしていれば、ビザの取得が認められる場合があります。

招聘機関

招聘機関には、以下のような条件があります。
まず、外国人の興行に関する業務を、通算で3年以上経験している経営者または管理者がいることが必要です。
また、当該機関の経営者または常勤の職員が、以下のいずれにも該当しないことも条件となります。

  • 人身取引を行っていないこと
  • 売春防止法等の罪により刑に処せられていないこと
  • 暴力団員でないこと など

加えて、過去3年間に締結した契約に基づいて興行活動をする外国人に対して、支払い義務のある報酬の全額を支払っていることも必要です。
その他、外国人の興行に関する業務を、適正に行う能力を有するものであることも求められます。

施設

興行を行う施設には、風営法第2条第1項第1号から第3号に該当しない施設であることが求められます。
ここでいう風営法第2条第1項第1号から第3号に該当する施設とは、以下のとおりです。

  • 第1号:キャバレー、キャバクラなど
  • 第2号:低照度(10ルクス以下)で営む喫茶店やバーなどの飲食店
  • 第3号:客席の広さ5平方メートル以下の喫茶店、バーなどの飲食店

これらの施設で行われる興行のために来日する外国人は、在留資格「興行」の基準1号ハに該当します。

基準1号ロ

基準1号ロは、日本の入国管理法に基づき、興行在留資格の審査基準の一つとして定められた要件です。
基準1号ロのビザを取得するためには、主催者や開催場所などについて、一定の条件を満たす必要があります。

主催者が国や地方公共団体、公益法人、学校などであること、施設の収容人数が100人以上であることなどが主な条件です。
また、興行の目的や内容、出演者の選定方法なども、審査の対象となります。

国・地方公共団体等が主催するものまたは学校教育法に規定する学校等において行うもの

国や地方の公共団体などが主催する催しや、学校行事で演劇や演奏、歌謡などを行う場合です。
例えば、都道府県が主催するイベントや、学校の文化祭での演劇などが該当します。

国、地方公共団体等の資金援助を受けて設立された日本の公私の機関が主催するもの

国や地方公共団体などの資金援助を受けて設立された日本の公私の機関としては、NHKなどの特殊な法人や、NPO法人などが挙げられます。
このビザの対象は、NPO法人が国の支援を受けて主催するイベントや、NHKが主催する興行に出演する外国人などです。

外国を題材にしたテーマパーク等で敷地面積10万平方メートル以上の施設で行われるもの

外国を題材にしたテーマパークで催される興行で、ダンスや歌謡などを行う場合です。
ただし、敷地面積が10万平方メートル以上の広さを有する施設での興行であることが、条件となります。

客席における飲食物の有償提供がなく、客の接待を行わず、客席部分の収容人員が100人以上または非営利の施設で行われるもの

客席で飲食物を有償提供しないこと、客の接待をしない施設であることが重要なポイントです。
具体的には、コンサートホールでの演奏や劇場での演劇が当てはまります。
また、客席部分の収容人員が100人以上であるか、非営利の施設であることも条件の一つです。

報酬(団体の場合は、団体全体での報酬額)が1日50万円以上であって、30日を超えない期間日本に在留して行われるもの

団体で興行する場合は、団体全体で受ける報酬額が1日50万円以上であることが条件となります。
また、日本での滞在期間が30日以内であることも必要です。
例えば、全国のホールで行うツアーで、10日間演奏して、報酬額が500万円、滞在日数が25日間の場合などが該当します。

基準1号ハ

基準1号ハは、基準1号イと基準1号ロのいずれにも該当しない興行活動を対象としたビザです。
基準1号ハのビザを取得するためには、活動内容や日程、報酬などについて、個別の審査が行われます。

審査では、出演者の経歴や実績、興行の規模や内容、日本人出演者との報酬の比較などが考慮されます。
また、興行の運営体制や資金計画、ビザ取得後の滞在管理なども審査の対象です。
基準1号ハのビザは、基準1号イや基準1号ロに比べて審査が厳しいため、事前の準備や書類の整備が重要です。

基準2号

基準2号は、演劇やコンサートなどの興行に当てはまらない、スポーツなどでの活動が該当します。
活動内容などによって、取得条件として求められる実績や経験などは変わります。

例えば、スポーツ選手の場合は、プロ契約が締結されていることなどが必要となるでしょう。
また、日本人による興行活動と同等以上の報酬を受けていることも条件の一つです。

基準3号

基準3号は、基準1号や2号のような興行以外で芸能活動を行おうとする場合に該当します。
以下のような活動が当てはまるでしょう。

  • 商品や事業の宣伝
  • 放送番組や映画の制作
  • 商業用の写真撮影
  • 商業用のビデオやレコードなどの録音

特に決まった条件はありませんが、完全に興行経験がない外国人である場合や、活動スケジュール、企画内容などが明確に決まっていない場合は、審査が通らない可能性が高くなります。

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興行ビザ申請から来日までの外国人招聘の流れ

興行ビザ申請から来日までの外国人招聘の流れ

興行ビザの申請から外国人の来日までには、一定の流れがあります。
まずは主催者側が事前に準備すべきことがあり、その後申請書類を揃え、出入国在留管理局に申請します。
そして、結果が出たら外国人に伝え、外国人が査証申請をして来日するというのが流れです。
以下で、それぞれの段階について詳しく説明します。

主催者側が事前に準備すること

興行ビザの申請には、日本側の主催者や招聘機関による事前の準備が不可欠です。
具体的には、興行の内容や日程、出演者、開催場所などを決定し、関係者間で調整を行います。
また、出演者との契約締結、ビザ申請に必要な書類の収集や作成、申請手数料の準備なども主催者側の役割です。
滞在中の宿泊先や移動手段、練習場所なども手配しておく必要があります。

主催者側の準備が整ったら、いよいよビザの申請手続きに入ります。

イベント等の主催、運営、招聘機関等の決定

まず、開催するイベントや芸能活動を開催する主催者や運営元を、続いて外国人を招聘する機関を決定します。
招聘機関は、国や地方自治体、公共団体、NPO法人、企業などさまざまなケースがあります。

イベントの開催や外国人の招聘の準備を進められるよう、主催者、運営元、招聘機関の間で綿密に連携を取ることが大切です。

開催場所の決定

規模や設備、アクセスの良さなどを考慮して、開催場所や開催施設を選定します。
興行ビザの基準によっては、施設の種類や敷地面積の規定がある場合もあるため、必ず確認しておきましょう。

決定した開催場所については、関係者で共有し、下見や準備を進めていきます。

滞在スケジュール、滞在場所、予定表の決定

公演やイベントの日程、リハーサルの予定、移動日などを考慮して、外国人が滞在する期間のスケジュールや滞在場所を決定します。
また、ホテルや宿泊施設の手配も必要です。

滞在中の食事や移動の手配、アテンドの割り振りなども含めた詳細な予定表を作成しておくことが大切です。

出演契約の締結

興行ビザの申請には、出演者との契約締結が必要不可欠です。
出演契約では、イベントや公演の内容、日程、場所、出演者の役割、報酬などを詳細に取り決めます。
契約書には、興行の主催者や招聘機関、出演者の氏名や住所、連絡先なども記載します。

報酬については、金額だけでなく、支払い方法や時期、交通費や宿泊費の負担なども明確にしておかなければなりません。
また、契約期間や解約条件、トラブル発生時の対応なども盛り込んでおくことが重要です。

出演契約は、トラブルを防ぎ、円滑な興行の実現に役立ちます。
契約締結後は、契約書を関係者で共有し、内容を確認しておきましょう。

申請書類を準備する

興行活動やビザの種類によって、必要な申請書類は異なります。
基準ごとの必要書類は、出入国在留管理局のホームページで確認することが可能です。

申請書類は、主催者と招聘される外国人の双方で準備を進める必要があります。
主催者は契約書や活動内容がわかる書類、使用する施設に関する書類などを準備し、外国人は写真やパスポートなどの準備が必要です。

なお、後述する在留資格認定証明書は、主催者が申請するため、申請に必要な書類は主催者が用意しておくことが大切です。

出入国在留管理局に在留資格認定証明書交付を申請する

申請書類が揃ったら、出入国在留管理局に在留資格認定証明書交付を申請します。
この申請は主催者が行い、申請書には主催者のサインが必要です。
申請は主催者か、または申請取次行政書士などが代理で行います。

基準によって申請に必要な書類が異なるため、注意しましょう。
基準ごとの提出書類の詳細は、出入国在留管理局のホームページに記載されています。

写真など外国人に準備してもらう必要があるものは、あらかじめ手配しておきましょう。
もし追加書類の要請があった場合は、速やかに準備して提出することが大切です。

出入国在留管理局からの結果を確認する

在留資格認定証明書交付申請の結果は、主催者が確認します。
結果が出たら、招聘される外国人に向けて郵送しなくてはなりません。

結果は、電子メールで受け取ることも可能です。
電子メールで受け取れば、外国人にもメールを転送すれば良いため、費用や手間を省けるでしょう。
ただし、発行された在留資格認定証明書は、外国人のもとに郵送する必要があります。

在外公館にてビザ申請する

招聘される外国人は、主催者から在留資格認定証明書を受け取ったら、在外公館にて査証申請を行います。
在留資格認定証明書とそのコピー、パスポート、ビザの申請書、写真などを持って、外国人が住んでいる国の日本大使館または領事館で査証申請をするのです。

申請後、約5営業日でビザが発給され、パスポートに貼付されます。

来日

ビザの発給を受けたら、いよいよ出演者の来日です。
出演者はパスポートに加え、発給されたビザと在留資格認定証明書、旅券を持って入国します。

入国の際は、入国審査を受けなければなりません。
審査では、旅券や査証、在留資格認定証明書がチェックされ、上陸申請書への記入や、指紋採取・顔写真の撮影も行われます。
審査に問題がなければ、在留カードが交付され、入国が許可されます。

在留カードは、日本滞在中の身分証明書となる大切なカードです。
入国後は、在留カードを常に携帯し、必要に応じて提示できるようにしておきましょう。

また、住居地を定めてから14日以内に、市区町村の窓口で住居地の届出を行う必要があります。
届出を怠ると、在留資格が取り消される場合もあるので注意が必要です。

申請時の注意点

申請時の注意点

興行ビザの申請には、いくつか注意点があります。
申請のタイミングや他のビザとの区別など、スムーズに進めるためのポイントを確認しておきましょう。

何ヵ月前から準備を始めるか

興行ビザの申請は、2〜3ヵ月前から余裕を持って準備することが大切です。

出入国在留管理局に在留資格認定証明書を申請してから、交付されるまでの期間は、主催者の外国人招聘実績などで異なります。
初めての場合はおおむね2週間程度、実績があれば10日間程度が必要です。

しかし、書類の不備や不足があったり、内容の修正が必要であったりする場合は、1ヵ月以上かかることもあります。
また、在留資格認定証明書の発行からビザ発給までの時間も必要なため、余裕を持って準備を始めることが大切なのです。

別のビザに該当しないか

興行内容や契約内容などによっては、興行ビザ以外のビザが必要になる場合があるので要注意です。

例えば、ワークショップを開催する場合は、興行ビザではなく、芸術のビザが必要となります。
ただし、ライブとワークショップを同時に開催する場合、両方のビザは同時に申請できません。

基準をしっかり確認して、別のビザに該当しないかチェックすることが大切です。
どのビザに該当するか検討が必要な場合は、行政書士などの専門家へ相談するのが良いでしょう。

興行ビザの申請は複雑なので余裕をもって申請しよう

興行ビザの申請は、基準や必要書類が複雑であるため、余裕を持って準備することが大切です。

事前準備では、イベントの主催や運営、招聘機関の決定、開催場所の選定、滞在スケジュールや予定表の作成、出演契約の締結などを行います。
申請書類は興行活動やビザの種類によって異なるので、主催者と招聘される外国人の両方で準備を進めなければなりません。

出入国在留管理局への申請は主催者が行いますが、結果を外国人に伝えるとともに、発行された在留資格認定証明書を届ける必要があります。
査証申請は在留資格認定証明書を受け取った外国人が行い、発給されたら来日します。

申請のタイミングは2〜3ヵ月前からがおすすめです。
別のビザに該当しないかの確認も忘れないようにしなければなりません。
興行ビザの申請は複雑ですが、一つひとつ着実に進めていきましょう。

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執筆者について

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