
特定技能の在留資格を持つ外国人を雇用する際は、定期的に面談を行い、業務内容や待遇、生活面などに問題がないかどうかを確認する必要があります。
2024年からは、原則として対面での定期面談が義務化されているため、支援責任者や支援担当者は、しっかりと理解して対応しなければなりません。
本記事では、特定技能の定期面談の内容や注意事項について詳しく解説します。
目次
特定技能の定期面談とは
特定技能の定期面談は、1号特定技能外国人の業務、待遇、日常生活を把握し、問題があれば解決することを目的としています。
2024年より、原則として対面での定期面談が義務になりました。
支援責任者または支援担当者が実施し、定期届出として四半期ごとに「定期面談報告書」を出入国在留管理庁に提出しなければなりません。
そのため、3ヵ月に1度は定期面談をすることになります。
提出しなかったり、虚偽の報告を行ったりすると罰則対象になるため、注意が必要です。
特定技能の定期面談で確認する内容
定期面談では、特定技能外国人の業務内容や待遇、保護、生活面など、幅広く確認します。
支援責任者または支援担当者が、特定技能外国人にヒアリングを行い、問題がないかどうかをチェックするのです。
業務内容に関すること
特定技能外国人が担っている業務内容が、適切かどうかを確認します。
定期届出の定期面談報告書で報告を求められている内容は、以下のとおりです。
- 雇用契約と異なる業務に従事していないこと
- 他の事業主の下で業務に従事していないこと
- 安全衛生に配慮して適切に業務を行っていること
待遇に関すること
労働条件など待遇に問題がないかどうかを確認します。
定期面談報告書で報告を求められる内容は、以下のとおりです。
- 雇用契約に基づき毎月適切に報酬を受け取っていること
- 雇用契約と異なる労働時間となっていないこと
- 休日、休暇等が適切に付与されていること(一時帰国休暇を含む)
- 適切な住居が確保されていること
- 定期的に負担する食費、居住費等が合意したとおりの内容であること
- 支援計画にのっとった支援の提供を受けていること
保護に関すること
特定技能外国人が不当な扱いを受けていないか、精神状態が良好に保たれているか、私生活や財産が不当に制限されていないかなどを確認します。
定期面談報告書で報告を求められる内容は、以下のとおりです。
- 暴行・脅迫・監禁等の不法行為を受けていないこと
- 相手方を問わず保証金の徴収・違約金を定める契約等がないこと
- 預金通帳の管理など不当な財産管理を受けていないこと
- 旅券・在留カードを自分で保管していること
- 私生活上の自由を不当に制限されていないこと
生活に関すること
生活面や健康面に問題がないかどうかを確認します。
定期面談報告書で報告を求められる内容は、以下のとおりです。
- 日常生活においてトラブルが発生していないこと
- 健康状態に異常がないこと
例えば、適切な住居があるか、公共料金の支払いやゴミ捨てなどに問題がないか、定期的に健康診断を受けているかなどを聞き取ります。
その他
その他、定期面談報告書で報告が求められているのは、以下の内容です。
- 不法就労者が働いていないこと
不法就労者が働くことは法律違反になるため、しっかりと確認することが大切です。
万が一、不法就労が発覚した場合は、速やかに適切な対応を取らなければなりません。
特定技能の定期面談で違反が発覚した場合
特定技能の定期面談で違反が発覚した場合は、行政機関へ報告・通報しなければなりません。
支援責任者または支援担当者は特定技能外国人と監督者の意見を聞いて、報告書を作成します。
報告書には、両者の意見をそのまま記載し、対応結果も合わせて記載します。
対応結果は、以下の3つの項目について結果を記載することが必要です。
- 特定技能外国人への対応
- 特定技能所属機関への対応
- 関係行政機関への対応
特定技能の定期面談での注意事項
特定技能の定期面談を行う際は、いくつかの注意点があります。
支援責任者や支援担当者は、以下の点に気を付けて、適切に面談を実施しましょう。
理解できる言語を使用する
特定技能外国人が日本語を十分に理解できる場合は、日本語で面談を行っても問題ありません。
しかし、意思疎通が図れない場合は、特定技能外国人が理解できる言語を使う必要があります。
特定技能所属機関は必要に応じて通訳や翻訳を手配しなければなりません。
言語の壁があると、外国人従業員の本当の意見を聞き取れない恐れがあるため、特に注意が必要です。
対面で行う
コロナ禍においてはオンラインでの面談が許されていましたが、2024年からは対面での面談が義務化されました。
ただし、遠洋漁業に従事しているなどで長期間にわたって対面できない場合は、無線や船舶電話での連絡が許可されており、近隣港に寄港した際に対面して面談すれば良いとされています。
支援責任者や支援担当者の任命要件を守る
特定技能所属機関は、支援責任者や支援担当者を任命する際、一定の要件を満たす必要があります。
具体的には、以下のいずれかに該当する者を任命しなければなりません。
- 過去2年間に就労系ビザで在留する外国人の受入れや管理を行った実績がある受入れ機関の役職員
- 受入れ機関の役職員で、過去2年間に就労系ビザで在留する外国人の生活相談業務に従事した経験がある者
- 1.2.と同程度に適切に支援を実施することができると出入国在留管理庁長官が認めた者で、受入れ機関の役職員
要件を満たさない者が面談を行っても、適切な支援とは認められません。
特定技能所属機関は、支援責任者や支援担当者の選任には十分注意しましょう。
定期的に行う
定期面談は3ヵ月に1度程度定期的に行うことが必要です。
ただし、外国人従業員の状況によっては、もっと短い期間で面談を行ったほうが良い場合もあります。
特に、新たに雇用した外国人従業員や、何らかの問題を抱えている外国人従業員に対しては、こまめに面談を行い、状況を確認するようにしましょう。
特定技能の定期面談を行ったあとの対応
定期面談後は、定期届出書を提出をしなければなりません。
確認のために資料の提出を求められることもあります。
特定技能所属機関が法人の場合は法人登記上の本店所在地、個人事業主の場合は事業主の住民票上の住所を管轄する地方出入国在留管理局または支局へ提出します。
四半期に1回の定期届出が必要です。
違反が発覚した際には、前述したように報告・通報も行います。
特定技能の定期面談は3ヵ月に1度行おう
特定技能の定期面談は、特定技能外国人が適切な環境で働き、生活できているかを確認するために重要です。
特定技能所属機関は、3ヵ月に1度の頻度で定期的に面談を行い、外国人従業員の状況を把握しなければなりません。
面談では、外国人従業員が理解できる言語を使用し、対面で行うことが原則です。
支援責任者や支援担当者は、一定の要件を満たす者を任命する必要があります。
定期面談で問題が発覚した場合は、速やかに関係機関に報告・通報します。
特定技能所属機関は、定期面談と定期届出を適切に行い、外国人従業員の適切な雇用と生活を支援しましょう。