
日本での外国人採用率が年々増加するなかで、インドネシア人の採用が注目されています。
日本とインドネシアは、経済、政治・安全保障、社会や文化といったあらゆる分野において友好関係を強化している「戦略的パートナー」です。
日本が少子高齢化に直面するなかで、2023年に両国の国交樹立65周年という節目を迎え、日本がインドネシアを頼りにする場面も増えることが予想されます。
今後は、両国がこれまで以上に協力していくことが必要とされるでしょう。
目次
国風から見るインドネシア・ジャカルタ出身の人の特徴
インドネシアは東南アジアに位置する多民族国家で、人口は2.79億人を超えています。
首都はジャカルタで、ジャカルタのあるジャワ島に人口の約6割弱が集中しています。
インドネシアの主要産業は製造業と卸売・小売、農林水産業で、資源を多く持っているため燃料や油製品の輸出も盛んです。
日本はインドネシアにとって、輸出・輸入ともに第3位の相手国となっています。
インドネシアの公用語はインドネシア語で、国民の87%がイスラム教徒です。
2019年には首都を東カリマンタン州に移転する法案が可決されています。
インドネシア・ジャカルタ出身の人の性格
インドネシア・ジャカルタ出身の人は、性格的におっとりとした面やポジティブな面があり、親日家が多いです。
一方で、人前で怒られることに慣れていない傾向や、時間にルーズな面もあります。
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
おっとりした性格
インドネシアの人々は、むやみに焦らない、おっとりした性格の人が多いといわれています。
渋滞やお店の行列にもイライラせず、待ち時間も苦にならない人が多い印象があります。
飲食店では、一人で食事している客に対し、店員が業務そっちのけで話しかけてくることもあるそうです。
穏やかでスローペースな性格は、インドネシアが赤道近辺にあり、年中常夏であることが影響しているといわれています。
インドネシアでは常夏のため年中果物などが実り、食べるのに困らない気候条件が、性格の違いに影響しているという話があるのです。
ポジティブな人が多い
インドネシアの人々は基本的に楽観的で、ポジティブな性格が多いといわれています。
相互扶助の意識が強く、心遣いがあり優しい人が多いです。
また、帰属意識が強く、家族を大切にし、目上の人を敬う姿勢を持つ人が多いのも特徴です。
親日家が多い
インドネシアの人々は、基本的に日本人に対して友好的な感情を持っています。
現地で日本について悪く言う人に出会ったことがないという声もあります。
車やバイクがほぼ日本製であり、日本のアニメや漫画も人気が高いことから、日本はインドネシア人にとって身近な存在と感じられていることが多いです。
親日国家である理由の一つに、日本がオランダの植民地支配からインドネシアを開放したという歴史的背景もあります。
初代大統領スカルノや副大統領ハッタなどの存在が、日本とインドネシアの友好の礎とされています。
とはいえ、若者にとっては歴史的背景よりも、アニメなどのサブカルチャーが日本への興味をかき立てる要因となっているようです。
人前で怒られることに慣れていない
インドネシア人は基本的にスローペースで穏やかな性格の人が多く、怒鳴られたり、叱られたりする経験が少ない人が多いです。
人前で怒られることを嫌うため、注意や叱責は1対1で行うのが望ましいといわれています。
怒る際には別室で対応し、落ち着いた環境で話をすることが大切です。
また、怒ったり指導したりする理由や原因について、根拠を示し、わかりやすく説明する必要があります。
時間に縛られない
インドネシアの人々はスローペースで、時間感覚が自由な人が多いです。
業務などの期日が厳格に守られることはあまりなく、期日を過ぎても罪悪感を持たない人が多いといわれています。
提出物の期日が後ろ倒しになったり、念を押さないと忘れられたりする可能性があるでしょう。
ジャカルタは世界最大の渋滞都市といわれ、夕方のラッシュ時には通常15分で済む道のりに2時間かかることも日常的です。
渋滞の影響で、計画が予定どおりに進まないことが日常茶飯事であるため、時間にルーズというより「しょうがない」という感覚が根付いている可能性があります。
文化から見るインドネシア・ジャカルタ出身の人の特徴
インドネシアは、イスラム教徒が人口の約9割を占める多宗教国家です。
ただし、信仰度合いや生活習慣には個人差があります。
必ずしもすべての人がイスラム教徒である訳ではないため、信仰やその度合いを直接聞くことはあまり推奨できません。
とはいえ、インドネシアの文化や生活習慣、礼拝の時間やラマダンについて理解を深めておくことが大切です。
生活習慣
イスラム教では左手は「不浄の手」であるという考えから、食事や物の受け渡しの際は必ず右手を使います。
また、頭を触れられることに強い抵抗感があるのも特徴です。
また、イスラム教徒のなかには、豚由来の食品とアルコールを口にしない人がいるため、食事をともにする際は注意が必要です。
時間感覚が日本人とは異なることも念頭に置いておきましょう。
特有の文化
インドネシアには、イスラム教に由来する特有の文化があります。
礼拝の時間やラマダンについて理解を深めておくことで、円滑なコミュニケーションが取れるでしょう。
礼拝の時間
イスラム教徒は1日に5回、20分前後の礼拝の時間を取ります。
就業時間に関わる時間帯では15時と18時の2回が考えられ、その際は業務を強要できません。
礼拝の時間を尊重し、柔軟に対応することが求められます。
ラマダン
ラマダンとはイスラム暦における第9番目の月の名前で、約1ヵ月間、日中の飲食を断つ斎戒を行います。
飲食以外に、悪口、嘘、揉め事、欲望、性行為も控え、普段以上に良い振る舞いを心がけます。
ラマダンの目的は、神に近づき、信仰心を清めること、欲を捨て、身も心も清めた状態で神への献身と奉仕に没頭することです。
ラマダン中は日の出から飲食を断ち、日没後に「イフタール」という軽食を取ります。
日没後のお祈り(マグリブ)のあとに夜ご飯を食べて就寝し、日の出前に起床して再び飲食を断つ生活を繰り返します。
ラマダン後の休暇
ラマダン後には、通常「レバラン」と呼ばれる長期休暇が設定されています。
これは苦しい断食をやり通した喜びを祝う「正月」のような祝日で、イスラム教徒だけでなく、多くの人が帰省を考える時期です。
帰省に向けて、休暇を調整してあげると喜ばれるでしょう。
ラマダンの時期は毎年約11日ずつ早まり、2024年のラマダン期間は3月11日(月)から4月10日(水)まででした。
2025年のラマダン期間は、2月28日(金)から3月29日(土)までとなります。
インドネシア・ジャカルタ出身の人が日本で働く理由
インドネシア人が日本で働く主な理由は、外国人技能実習生制度の活用です。
この制度は1993年に「国際貢献」を目的に開始されましたが、徐々に「労働力の確保」の意味合いが強くなってきました。
2019年4月からは、人手不足解消を目的に、新たな在留資格「特定技能」が設定されています。
日本における外国人労働者の傾向としては、ベトナム人や中国人が多いものの、近年は採用競争が激化しています。
採用の需要拡大や平均賃金の上昇により、インドネシア人採用に注目する企業が増加しているのです。
インドネシア・ジャカルタの人を受け入れる際の配慮や留意点
インドネシア出身の人材を受け入れる際は、宗教観を否定せず、十分なサポート体制を整えることが重要です。
教育環境を整え、雇用形態を確認し、日本人スタッフと文化の違いを共有することで、働きやすい職場環境を作ることができるでしょう。
宗教観を否定しない
インドネシアは多宗教国家であり、人材を雇用する際には宗教への理解が必要不可欠です。
イスラム教徒は1日5回のお祈りを行うため、職場にお祈りスペースを設けたり、就業時間中のお祈りを認めることが望ましいでしょう。
また、豚肉やお酒を口にしないイスラム教徒もいるため、社食や食事に誘う際はメニューの確認が必須です。
ただし、信仰の内容や度合いは人それぞれで、豚肉やお酒を楽しむイスラム教徒や、ラマダン(断食)に熱心でない人もいます。
固定観念で決めつけず、本人の価値観を確認することが重要です。
宗教や習慣に配慮し、安心して働ける環境を工夫することが大切でしょう。
サポートを充実させる
インドネシア人材を受け入れる際は、十分なサポート体制を整えることが求められます。
教育環境を整え、雇用形態を確認し、日本人スタッフと文化の違いを共有することで、働きやすい職場環境をつくることができるでしょう。
教育環境を整えてあげる
教育環境を整えることで、外国人労働者のスキルを高めることができます。
業務マニュアルを渡すだけでは、そのとおりに実行されない可能性があります。
日本と外国では仕事への考え方や文化が異なるため、スムーズに業務をこなせない場合があるのです。
母国との違いを理解できるよう、丁寧に指導することが欠かせません。
教育担当者が積極的にコミュニケーションを取ることが重要で、上司が定期的に面談を行い、状況を把握・フォローすることが求められます。
教育担当者の負担軽減のために、上司による支援は必須です。
異なる国籍の労働者同士が協力し合えるよう、きめ細やかなサポートを行うことが大切となるでしょう。
雇用形態の確認を行う
給与や就業時間などの労働条件は雇用する前に伝え、承諾を得る必要があります。
日本語レベルが高くない場合、労働条件を正しく理解するのが難しい可能性があるため、時間をかけて入念に確認することが大切です。
外国人労働者の母国語で「労働条件通知書」を作成するのが望ましいでしょう。
労働条件を確認する際には、社会保険加入の有無についても説明が必要です。
外国人労働者が「常用雇用」に該当する場合、社会保険に加入しなければなりません。
非常勤でも常勤の4分の3以上働く場合は社会保険への加入が必要で、加入させないと雇用主が罰則を受ける可能性があります。
他の日本人スタッフと文化の違いを共有する
国によって文化や価値観が異なるため、仕事でのすれ違いやトラブルが起こる可能性があります。
外国人労働者が日本人中心のコミュニティに属する場合、悩みやストレスを抱えやすい状況にあります。
相手の文化や価値観を理解・共有し、お互いに歩み寄る姿勢が必要不可欠です。
異文化コミュニケーション研修を実施することで、理解を深められるでしょう。
また、職場のルールを整備し、全員に周知することが大切です。
特徴や文化を理解してインドネシア・ジャカルタ出身の人と働こう
インドネシア・ジャカルタ出身の人は、おっとりとした性格やポジティブな面を持つ人、親日家が多いといった特徴があります。
一方で、人前で怒られることに慣れていない傾向や、時間にルーズな面もあります。
イスラム教徒が多いインドネシアでは、礼拝の時間やラマダンなど、特有の文化があることも理解しておきましょう。
インドネシア人材を受け入れる際は、宗教観を否定せず、十分なサポート体制を整えることが重要です。
教育環境を整え、雇用形態を確認し、日本人スタッフと文化の違いを共有することで、働きやすい職場環境を作ることができるでしょう。
インドネシアの特徴や文化を理解し、適切な配慮を行うことで、インドネシア出身の人材と円滑に働くことができます。