日本で働く外国人にとって、就労ビザの取得は非常に重要な手続きです。
しかし、ビザ申請の手続きは複雑で時間がかかるため、専門家に依頼することをおすすめします。
この記事では、就労ビザ申請を行政書士に依頼する際の注意点やメリットについて詳しく解説します。
目次
行政書士に外国人の就労ビザ申請は依頼可能
就労ビザの取得は、行政書士に依頼できます。
自分で申請することも可能ですが、書類の準備や手続きに時間がかかり、ミスがあると不許可になるリスクもあります。
行政書士はビザ申請の専門家でもあり、申請の経験を豊富に持つため、依頼することでビザの取得が許可される可能性が高まるでしょう。
行政書士に依頼すれば、ビザ取得ができなかった場合や申請中のトラブルにも対応してもらえる可能性があり、安心して任せられます。
行政書士に就労ビザ取得を依頼した際の費用
行政書士に就労ビザ取得を依頼する際の費用は、申請内容によって異なります。
参考にご覧ください。
申請手続 | 相場費用 |
---|---|
在留資格認定証明書交付申請や
在留資格変更許可申請 |
90,000〜120,000円 |
在留期間更新許可申請 | 40,000〜95,000円 |
就労ビザ申請を行政書士に依頼するメリット
就労ビザ申請を行政書士に依頼するメリットには、大きく分けて以下の3つあります。
- 時間と労力を削減できる
- 不許可のリスクを回避しやすい
- 言語の不安を解消できる
以下で詳しく見ていきましょう。
時間と労力を削減できる
行政書士に就労ビザ申請を依頼すれば、面倒な手続きを任せられるため、時間が節約でき、負担も軽減されます。
ビザ取得にはさまざまな書類を揃える必要があり、申請手続きでは入国管理局に出向く必要があります。
入国管理局の開庁は平日のみで、膨大な待ち時間が発生する場合もあるでしょう。
申請先とのやり取りが長引いたり、追加書類を請求されたりした場合には、さらに時間を要するかもしれません。
行政書士に任せれば、これらの時間と手間を省くことができるのです。
不許可のリスクを回避しやすい
就労ビザの専門知識を持つ行政書士に依頼すれば、必要な書類や許可の要件を把握しているため、不許可のリスクを回避しやすくなる点もメリットです。
ビザ取得の要件を満たしていない場合、適切な方法を提案してもらえる可能性もあります。
結果の見通しが立てやすくなるため、別の人材を探したり必要な実務経験を積んだりなど、事前に他の手を打ちやすくなります。
行政書士のアドバイスがあれば、不許可による無駄な時間や労力を避けられるでしょう。
言語の不安を解消できる
外国人の就労ビザ申請では、日本語での手続きが必要となります。
行政書士が間に入ることで、コミュニケーションの齟齬が起きにくくなり、手続きの遅れや追加書類の提出などを避けやすくなります。
書類作成や申請手続きに加えて言語の問題が立ちはだかると、精神的なストレスがかかることもあるでしょう。
行政書士に依頼すれば、外国人も言葉の壁を気にすることなく、スムーズに手続きを進められます。
就労ビザを依頼する行政書士を選ぶ際のポイント
就労ビザ申請を行政書士に依頼する場合、信頼できて安心して任せられる相手かどうかの判断が重要です。
依頼先を選ぶ際は、以下の3つのポイントに注目しましょう。
就労ビザの申請経験が豊富であるか
就労ビザの申請経験が豊富かどうかは、非常に重要なポイントです。
実績が少なく専門性がない行政書士に依頼すると、ビザが不許可になったり時間がかかり過ぎたりしてしまう可能性もあります。
行政書士のホームページなどでビザ取得の実績を確認し、専門性を十分に見極めることが大切です。
豊富な経験と知識を持つ行政書士なら、スムーズに手続きを進められるでしょう。
対応が丁寧であるか
就労ビザ申請では、依頼主の状況に合わせたきめ細やかな対応が求められます。
質問や相談に対して親身になって対応してくれる行政書士を選ぶことが重要です。
依頼主の状況に合った適切な提案ができる行政書士なら、ビザ取得が許可される可能性が高まります。
お互いの相性が良く、意思疎通がしやすい行政書士であれば、手続きがスムーズに行えるでしょう。
信頼関係が築けるかどうかも、判断材料の一つといえます。
費用・サービス内容が明確であるか
依頼先の行政書士選びでは、費用やサービス内容の明確さも重要なポイントです。
依頼者にとって不利な情報であっても明確に伝えてくれる行政書士であれば、信頼関係も築きやすくなります。
一方で、料金が安すぎる事務所には注意が必要です。
それなりのサービスしか受けられない可能性があるためです。
費用やサービスが不明瞭で、わかりやすい説明がない場合は、今後の見通しが立てにくいでしょう。
料金体系や提供されるサービスを事前によく確認しておくことが大切です。
行政書士に就労ビザ申請を依頼する流れ
行政書士に就労ビザ申請を依頼する流れを、2パターンに分けて説明します。
海外から外国人を招いて雇用する場合
海外から外国人を招いて雇用する場合の就労ビザ申請の流れは、以下のとおりです。
1. 書類作成・必要書類の収集
まずは、行政書士に必要書類の一覧を確認してもらい、書類を揃えます。
パスポートや卒業証明、労働条件通知書または雇用契約書など、さまざまな書類が必要となります。
2. 在留資格認定証明書の申請
必要書類が揃ったら、行政書士が入国管理局に在留資格認定証明書の交付申請を行います。この証明書は、外国人が就労ビザを取得するために必要なものです。
3. 審査
入国管理局で審査が行われます。
審査に通れば、在留資格認定証明書が交付されます。
4. 交付された在留資格認定証明書を外国人側に送付
交付された在留資格認定証明書を、海外にいる外国人側に送付します。
5. 就労ビザの申請
外国人が在留資格認定証明書を受け取ったら、最寄りの日本大使館または総領事館で就労ビザの申請を行います。
6. ビザ発給
就労ビザが発給されれば、いよいよ来日です。
入国審査を受けて、在留カードの交付を受けます。
国内にいる外国人を雇用する場合
国内にいる外国人を雇用する場合の就労ビザ申請の流れは、以下のとおりです。
1. 書類作成・必要書類の収集
海外から招く場合と同様に、行政書士に必要書類の一覧を確認してもらい、書類を揃えます。
2. 在留資格変更許可を申請
必要書類が揃ったら、行政書士が入国管理局に在留資格変更許可の申請を行います。
3. 新在留カード交付
在留資格の変更が許可されれば、新しい在留カードが交付されます。
以上が、就労ビザ申請を行政書士に依頼する際の大まかな流れです。
行政書士がサポートしてくれるため、外国人自身が手続きを行うよりもスムーズに進められるでしょう。
就労ビザ申請を行政書士に依頼すれば円滑に手続きを進められる
就労ビザの申請を行政書士に依頼すれば、時間と手間を省くことができ、不許可のリスクを避けやすくなります。
また、外国人との間に入ってもらえるため、コミュニケーションも円滑に行え、手続きがスムーズに進められます。
たしかに、行政書士に頼まなくても就労ビザの申請は可能です。
しかし、知識や経験が不足している場合、膨大な時間を要し、不許可になればさらに時間がかかってしまいます。
就労ビザ取得を安心して任せられる、信頼できる行政書士を見極めることが何より重要です。
申請経験が豊富で、丁寧に対応してくれる行政書士を選びましょう。
そうすれば、就労ビザ申請をスムーズに進められるはずです。