お問い合わせ
かる・ける外国人採用 > 在留資格 > 特定技能におけるMWO(旧POLO)申請とは|具体的な内容から提出書類まで徹底解説

特定技能におけるMWO(旧POLO)申請とは|具体的な内容から提出書類まで徹底解説

フィリピン人材の特定技能での採用を検討する企業にとって、MWO(旧POLO)申請は避けては通れない重要な手続きです。
しかし、申請の流れや必要書類が複雑であり、戸惑いを感じる企業担当者も少なくありません。

そこで本記事では、MWO(旧POLO)申請の概要から具体的な申請の手順、提出が求められる書類まで、実際の流れに即して詳しく解説していきます。
フィリピン政府が定める正しい手続きを理解し、スムーズな人材採用を実現しましょう。

※DMW(Department of Migrant Workers / 移民労働者省)新設により、POEAとPOLOが名称変更されています。(2023年6月)

外国人採用について問い合わせする

特定技能におけるMWO(旧POLO)申請とは?

特定技能におけるMWO(旧POLO)申請とは?

フィリピン人材を特定技能で雇用する場合、避けては通れない手続きがMWO(旧POLO)申請です。
MWO(旧POLO)申請は、フィリピン政府が自国民を保護するために設けている制度であり、この手続きを省略することはできません。

フィリピン側が指定している手続きのこと

MWO申請は、フィリピン人材を雇用する際に、必ず実施しなければならない重要なステップです。

フィリピン政府は、海外で働く自国民の権利を守るため、雇用企業に対してさまざまな審査や手続きを義務付けています。
この手続きを経ずにフィリピン人材を雇用することは認められておらず、必ず正規のルートを通して採用を進める必要があります。

登録していないとフィリピンを出国できなくなる

MWO申請は、フィリピン人材の安全な就労を確保するための重要な手続きです。

申請を怠ると、採用したフィリピン人材が一時帰国した際に出国が禁止され、日本への再入国ができなくなるなど、深刻な問題が発生する可能性があります。
フィリピン政府がこのような制度を設けているのは、海外で働く自国民を適切に把握し、保護するためです。
このため、企業側も正しい手続きを踏んで採用を進めることが求められます。

MWO(旧POLO)申請にあたり覚えておきたい用語

MWO(旧POLO)申請では、いくつかの重要な機関が関わってきます。
中心となるのは、DMWとMWOです。
これらの機関が連携して、フィリピン人材の安全な海外就労を支援しています。

以下に、MWO申請に関わる機関や手続きに関わる用語をまとめました。

  • PRA(Philippine Retirement Authority):フィリピン退職庁。外国人や帰国したフィリピン人の退職者向けサービスを提供。
  • RA(Republic Act):フィリピン共和国の法律の正式名称で、フィリピンの国会で制定される法規。
  • DMW(Department of Migrant Workers):海外労働者省。海外フィリピン人労働者の福祉と保護を担当。
  • MWO(Migrant Workers Office):移住労働者事務所。DMWの下部機関で海外フィリピン人のサポートを行う。
  • OEC(Overseas Employment Certificate):海外雇用証明書。海外労働者が合法に働くために必要な許可証。

外国人採用について問い合わせする

特定技能におけるMWO申請の流れ

MWO申請は複数のステップから成り立っています。
各段階で必要な手続きを確実に行うことで、スムーズなフィリピン人材採用が可能になります。

ステップ①:認定送出機関を選定しRAを締結する

まずは、フィリピン政府から認定を受けた送出機関(PRA)とパートナーシップを結ぶ必要があります。

出入国在留管理庁のWebサイトで公開されている認定送出機関リストから、信頼できるパートナーを選定しましょう。
選定後は、RA(Recruitment Agreement)と呼ばれる協定書を締結し、正式な協力関係を構築することになります。
この段階で適切なパートナーを選ぶことが、その後の採用活動をスムーズに進める鍵となるでしょう。

ステップ②:DMWとMWOに受入れ企業として登録する

送出機関との契約が完了したら、次は受入れ企業としての登録手続きを行います。
必要書類を揃えて、MWO東京(フィリピン共和国大使館労働部)または在大阪フィリピン共和国総領事館労働部門に郵送しましょう。

提出する書類の詳細については、のちほど詳しく説明します。

STEP③:MWOで面接を受ける

受入れ企業としての登録を申請したら、MWOで面接を受けなければなりません。
この面接では、フィリピン人材の雇用環境や労働条件について詳しく確認されます。

面接は通常、東京や大阪のMWO事務所で実施されるか、MWO担当官が企業を訪問する形で行われます。
面接は、企業の社長や取締役クラスといった代表者が、英語で対応することが必要です。

ステップ④:MWOの承認を得る

面接を通過すると、フィリピン人材を雇用する正式な資格が得られます。
MWOから認証印が押された提出書類一式が返送され、この承認を得てはじめて、合法的な採用活動を開始することができるのです。

ステップ⑤:DMWへの登録申請する

MWO承認を受けたあとは、DMWへの登録手続きへと移りましょう。
MWOから返却された書類をDMWに送付し、受入れ企業情報と求人情報の登録審査を受けます。
これは、フィリピン人材の権利保護において重要な役割を果たす審査です。

ステップ⑥:採用活動を開始する

登録手続きが完了してはじめて、PRAを通じての実際の採用活動が始まります。
この段階でようやく人材の募集を開始し、面接から内定、雇用契約書の締結までの一連のプロセスを進めて採用することが可能です。
一連の採用活動は、フィリピンの労働法規に準拠して行う必要があります。

ステップ⑦:特定技能ビザを取得する

採用が決定したあとは、在留資格に関する手続きへと移ります。
日本国内に滞在している技能実習・留学などの在留資格を持った人材の場合は在留資格変更許可申請を、新規にフィリピンから受け入れる場合は在留資格認定証明書の交付申請が必要です。
さらに、ビザの申請やOEC(海外雇用許可証)の取得なども必要となります。

特定技能におけるMWO申請時の提出書類

特定技能におけるMWO申請時の提出書類

MWO申請で必要となる書類は、すべて英語で作成する必要があります。
一つでも不備があると申請が受理されない可能性があるため、慎重な準備が求められます。

高度人材の場合

高度人材を採用する際に用意すべきなのは、以下の書類です。

  • 申請書類のチェックリスト(CHECKLIST/GUIDE)
  • MWO申請の申込用紙(MWO Application Form)
  • 求人票(Manpower Request)
  • 雇用契約書および雇用条件書(Master Employment Contract)
  • PRAとの間で締結したRA(Recruitment Agreement)
  • 採用を実施する企業における代表者のパスポートの写し(Clear Passport COPY – Company Representative)
  • PRAの代表者のパスポートの写し(Clear Passport COPY – Official Representative of the PRA)
  • PRAのDMW許可証の写し(COPY of the valid/renewed DMW license of the PRA)
  • 会社概要(Company Profile)
  • 登記簿謄本の原本と英訳したもの(Full Company Registration)
  • 会社パンフレットなど(Company Brochure /Phamphlets/Flyers)
  • 返信用封筒 (青レターパック1通)

特定技能の場合

特定技能での雇用を申請する際には、以下の書類が求められます。

  • 申請書類のチェックリスト(List of Documentary Requirements)
  • MWO申請の申込書(MWO Application Form)
  • 求人票(Manpower Request)
  • 日本の監督官庁による営業許可証(Business License/Permit)
  • 雇用契約書および雇用条件書(Master Employment Contract)
  • PRAと締結したRA(Recruitment Agreement)
  • 採用を実施する企業における代表者のパスポートの写し(Clear Passort COPY – Company Representative)
  • PRAの代表者のパスポートの写し(Clear Passport COPY – Official Representative of the PRA)
  • PRAのDMW許可証の写し(COPY of the valid/renewed DMW license of the PRA)
  • 会社概要(Company Profile)
  • 登記簿謄本の原本と英訳したもの(Full Company Registration)
  • 就労者の職務内容や義務、同様の業務に従事する日本人社員の給与額の証明(List of task,duties,and responsibilities)
  • 給与明細(Salary Scheme)
  • 給与規定(Official Standard Salary Scale of Company)
  • 会社のパンフレット(Company Brochure /Phamphlets/Flyers)
  • 返信用封筒 (青レターパック1通)

特定技能におけるMWO申請を理解して正しく雇用しよう

MWO申請は、フィリピン人材を特定技能で雇用する際の必須プロセスです。
手続きは複雑で時間がかかりますが、フィリピン政府が自国民の権利を守るために設けている重要な制度であり、適切に対応することが求められます。

必要な書類をすべて英語で準備し、各ステップを確実に進めることで、適切な人材採用が実現できます。
特に、送出機関の選定や面接対応、書類作成には細心の注意を払い、プロフェッショナルな対応を心がけましょう。

外国人採用について問い合わせする

執筆者について

情報かる・けるは、医療・介護従事者として働いている方や、これから目指す方の「知りたい」に応えるメディア。 全国71,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

いいねと思ったらシェア
かる・ける外国人採用

近年、労働力不足の中でも特に医療・介護人材は深刻と言われています。今後の安定的な人材の採用を考えると、外国人採用は避けては通れない状況となっております。かる・けるではアジア圏を中心に20代の人材を送り出し機関と協力し人選致しております。オンラインの事前面接を活用し、人物像や日本語力を的確に評価し、人材ニーズに最適なマッチングを実現しています。全国に60か所以上の事業所があり、就業後は弊社スタッフの対面でのサポートも充実しております。

かる・ける外国人採用