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日本の永住権取得は難しい?理由や不許可のケースを紹介

日本での永住を希望する外国人にとって、永住権の取得は大きな目標の一つです。
しかし、日本の永住権取得はそれほど簡単ではありません。
厳しい条件や複雑な申請手続きなど、さまざまな障壁が存在します。

本記事では、日本の永住権取得が難しいといわれる理由や、不許可となるケースについて詳しく解説します。
永住権取得をめざす方々にとって、有益な情報となるでしょう。

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日本の永住権取得は難しい?

日本の永住権取得は難しい?

日本の永住権取得は、たしかに難しいといえるでしょう。
その理由の一つが、高い不許可率です。

2023年の永住権の処理件数は約5万1,000件に上りましたが、そのうち許可されたのは3万3,000件にとどまりました。
一方で、不許可となったケースは1万5,000件を数えます。
つまり、不許可率は約3割にも達するのです。

このデータからもわかるように、申請さえすれば誰でも永住権を取得できるわけではありません。
厳しい審査が行われ、条件を満たさない場合は不許可となる可能性も高いのです。

日本の永住権取得が難しい理由

日本の永住権取得が難しいといわれる背景には、いくつかの要因があります。
ここでは、主な2つの理由について詳しく見ていきましょう。
永住権取得のハードルが高い理由を理解することで、申請の際の準備にも役立つはずです。

条件を満たすのが難しい

日本の永住権取得が難しい最大の理由は、厳しい条件を満たす必要があることです。
永住権を取得するためには、以下の要件をすべて満たさなければなりません。

要件 具体的内容
素行が善良であること 犯罪履歴などがなく、社会的に非難されることのない生活を営んでいる
独立した生計を営む資産または技能があること 日常生活を営むために必要な資産や、働くための技能を有している
その者の永住が日本の利益になること 次の(1)~(4)を満たす
(1)10年間継続して在留しており、そのうち5年間は就労資格や居住資格を持っていること
(2)罰金刑や懲役刑を受けておらず、納税などの義務を果たしていること
(3)現在持っている在留資格の最長の在留期間が与えられていること
(4)感染症など公衆衛生上のリスクがないこと

このうち、特に最低でも10年間の在留が必要という条件は、多くの方にとって大きなハードルとなります。
簡単に永住権を取得できない理由の一つがこれなのです。

ただし、日本人の配偶者であるなど、特別な条件を満たす場合は、要件を満たしていなくても永住権が認められるケースもあります。
詳しい条件や特例については、以下の記事をご参照ください。

申請書類を用意するのが難しい

日本の永住権取得が難しいといわれるもう一つの理由は、申請に必要な書類の準備が大変だということです。
就労関係の在留資格を持ち永住権を取得する場合、以下のような多岐にわたる書類の提出が求められます。

必要書類 具体例等
永住許可申請書 出入国在留管理庁公式ホームページにてダウンロード可能
写真 横4cm×縦3cm1枚
理由書 永住許可を必要とする理由を自由形式で記載
身分関係を証明する資料 ・戸籍謄本
・出生証明書
・婚姻証明書
・認知届の記載事項証明書など
申請人を含む家族全員の住民票 個人番号は省略する
申請人または申請人を扶養する方の職業を証明する資料 ・在職証明書
・確定申告書の控えの写しまたは営業許可証の写し
過去5年分の申請人および申請人を扶養する方の所得および納税状況を証明する資料 ・住民税の課税証明書および納税証明書
・住民税を適正な時期に収めていることを証明できる資料
・所得税などの納税証明書
・預金通帳の写しなど
申請人および申請人を扶養する方の公的年金および公的医療保険の保険料の納付状況を証明する資料 (1)直近(過去2年間)の公的年金の保険料の納付状況を証明する資料
・直近2年間の国民年金保険料領収証書の写し
・ねんきん定期便
・ねんきんネットの印刷画面

(2)直近(過去2年間)の公的医療保険の保険料の納付状況を証明する資料
・健康保険被保険者証の写し
・国民健康保険被保険者証の写し
・国民健康保険料納付証明書
・国民健康保険料領収書の写し
・健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し
・社会保険料納入証明書または社会保険料納入確認(申請)書

申請人または申請人を扶養する方の資産を証明する次のいずれかの資料 ・預貯金通帳の写し
・不動産の登記事項証明書など
旅券または在留資格の提示 ・パスポート
・在留資格証明書
在留カードの提示 資格外活動許可書の交付を受けている方は、資格外活動許可書も提示
身元保証に関する資料 ・身元保証書
・運転免許証の写しなど
我が国への貢献に係る資料
※ある場合のみ
・表彰状、感謝状、叙勲書等の写し
・所属会社、大学、団体等の代表者等が作成した推薦状
・その他、各分野において貢献があることに関する資料
身分を証する文書等 提示 申請人本人以外が申請書類を提出する場合において、申請書類を提出できるかどうかを確認するために必要となる資料
了解書 出入国在留管理庁公式ホームページにてダウンロード可能

これらの書類をすべて揃えるのは、非常に手間と時間がかかります。
特に、過去5年分の所得や納税状況を証明する書類や、公的年金・医療保険の納付状況を証明する資料などは、長期間にわたる適切な管理が必要です。

また、これらの書類を通じて、申請者が日本社会に貢献し、公的義務を果たしてきたことを証明しなければなりません。
このように、申請書類の準備自体がハードルとなっているのです。

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日本の永住権取得が難しいケース

日本の永住権取得は、特定のケースにおいてより難しくなる可能性があります。
以下に、永住権取得が難しくなるケースとその理由をまとめました。

要件を満たしにくいケース 理由
世帯年収が低すぎる 安定した生活が送れないと判断されやすい
海外出国歴が多い 在留年数が足りない
扶養家族が多い 世帯の所得が少ない、または脱税を疑われる
年金等の未払い 国益にならないと思われる
軽微な交通違反を多くしている 素行不良を疑われる
身元保証人が不適切 身元を保証できず信頼できない

これらの要因に該当しないよう、日頃から収入や納税などを適切に管理することが重要です。
また、犯罪歴や無許可の資格外活動などがある場合も、素行に問題があると判断され、永住権取得に大きなマイナスとなるので注意しましょう。

日本の永住権取得は長期間義務を果たすことが必要

日本の永住権取得には、長期間にわたる準備と義務の遂行が求められます。
最低10年間の在留期間中、就労や納税、公的保険への加入など、さまざまな義務を適切に果たす必要があります。
また、犯罪歴がないことや、日本の利益になる存在であることも重要です。
申請時には、これらの条件を満たしていることを証明する多くの書類が必要となります。

そのため、永住権取得をめざす方は、早い段階から計画的に準備を進めることが大切です。
条件をしっかりと理解し、計画的に準備を進めることで、取得の可能性を高めることができるでしょう。

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執筆者について

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