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不法就労の通報はどこにする?匿名でできるかなども解説

外国人労働者の受入れが増えるなか、不法就労の問題が注目されています。
意図せず不法就労者を雇用してしまうリスクも高まっており、不安を抱える企業担当者も多いのではないでしょうか。

本記事では、不法就労を発見した際の通報先やその方法、匿名での通報の可否、通報後の流れなどについて詳しく解説します。
万が一の事態に備え、正しい対処法を知っておきましょう。

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不法就労の通報はどこにする?

不法就労の通報はどこにする?

不法就労を発見した場合、どこに通報すれば良いのでしょうか。
主な通報先として、出入国在留管理庁と警察の2つがあります。
それぞれへの通報方法や特徴について、詳しく見ていきましょう。

出入国在留管理庁

出入国在留管理庁は、外国人の不法滞在や不法就労に関する通報を受け付けています。
公式サイトには専用の情報受付フォームが設置されており、必要事項を入力するだけで簡単に通報できます。

オンラインでの通報が難しい場合は、最寄りの地方出入国在留管理官署に直接連絡することも可能です。
電話や手紙での通報にも対応しているので、状況に応じて適切な方法を選択できます。

公式サイトのフォーム経由での通報は24時間365日可能であり、気付いたときにすぐ行動に移せるのが大きなメリットです。
また、地方出入国在留管理官署への直接連絡では、より詳細な情報提供や相談がしやすいでしょう。

警察

不法就労の通報は、警察でも受け付けています。
特に緊急性が高い場合や犯罪性が疑われる状況では、警察への通報が適切です。

不法就労の現場を目撃した場合や、旅券・在留カードの偽造が疑われる場合は、迷わず110番に通報しましょう。
警察は迅速に対応し、必要に応じて出入国在留管理庁とも連携して対処します。

不法就労の疑いはあるものの確証が持てないといった場合には、警察相談専用電話「#9110」の利用もおすすめです。
専門の相談員が対応し、適切なアドバイスを提供してくれます。

状況の緊急性や確実性に応じて、110番通報か#9110への相談かを選択することが大切です。

不法就労の通報は匿名でできる

不法就労を通報する際、個人情報の取り扱いを心配する方も多いでしょう。
しかし、不法就労の通報は匿名で行うことができるので安心です。

出入国在留管理庁の情報受付フォームでは、以下の個人情報を入力しない状態での通報も受け付けています。

  • 名前
  • 市区町村以下の住所
  • 電話番号
  • メールアドレス

これらの情報を提供しなくても、不法就労の疑いがある状況や場所などの必要最低限の情報があれば、通報として受理されます。
通報者の詳細な個人情報を提供する必要がないため、報復や不利益を恐れることなく安心して通報できるのです。

匿名での通報が可能なことで、より多くの人が不法就労の問題に積極的に関与できるようになります。
社会の安全と公正な労働環境の維持につながるので、疑わしい状況を見かけたら躊躇せずに通報しましょう。

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不法就労を通報したらどうなる?

不法就労の通報を行ったあとは、どのような流れで対処が進むのでしょうか。

まず、通報内容に基づいて、出入国在留管理庁や警察が調査を開始します。
調査の結果、不法就労が発覚した場合は、法的処分の対象となります。
不法就労者本人だけでなく、雇用主や斡旋者も処罰の対象となるため注意が必要です。

事業主が不法就労に関与した場合の主な処罰は、以下のとおりです。

不法就労させたり斡旋したりした場合 「不法就労助長罪」で3年以下の懲役、300万円以下の罰金
不法就労させたり斡旋したりした外国人の場合 退去強制の対象
外国人の雇用や離職をハローワークに届けないまたは虚偽の届出をした場合 30万円以下の罰金

注意すべきは、不法就労者と知らずに雇用していた場合でも、雇用者が在留カードの確認などを怠っていれば処罰を免れられない点です。
法令遵守の観点から、外国人雇用時の確認作業は確実に行わなければなりません。

適切な手続きと管理を行うことで、不法就労のリスクを大幅に低減できます。
企業としての社会的責任を果たすためにも、法令遵守を徹底しましょう。

不法就労を通報したらもらえる報酬金について

不法就労の通報を促進するため、法務省令により報奨金制度が定められています。
この制度は、不法就労の発見と通報に対して、金銭的なインセンティブを提供するものです。

出入国管理及び難民認定法施行規則の第60条には、以下のような規定があります。

「第六十条 法第六十六条の規定による報償金の額は、一件につき千円以上五万円以下とする。」

つまり、不法就労の通報が有効であった場合、通報者は1,000円から5万円の範囲内で報奨金を受け取ることができるのです。

この報奨金制度は、不法就労の発見と通報を、市民レベルで促進する効果があります。
ただし、金銭的な報酬を目的とした悪質な通報や、誤った情報提供には注意が必要です。

事業主には不法就労を発見した際の法的な通報義務はありませんが、この報奨金制度からみて取れるように、自主的な通報が促されています。
社会正義の実現と適切な労働環境の維持のため、制度の趣旨を理解して協力することが大切です。

外国人の不法就労が発覚したらすぐに通報しよう

外国人の不法就労は、公正な労働市場を乱し、労働者の権利を侵害する深刻な問題です。
本記事では、不法就労の通報先やその方法、匿名での通報の可否や通報後の流れ、さらには通報における報奨金制度について解説しました。

主な通報先である出入国在留管理庁と警察は、それぞれの状況に応じて選択できます。
匿名での通報も可能であるため、安心して情報提供ができるでしょう。

不法就労の通報により、公正な労働環境の維持に貢献できるだけでなく、企業としての社会的責任も果たせます。
不法就労を発見した場合には、速やかに適切な方法で通報することが重要です。

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執筆者について

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