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特定技能「介護」の受け入れ可能施設は?要件や企業側の注意点も解説

労働者を雇用したいと考えているなら、受け入れ可能な施設や要件、注意点などを理解しておく必要があります。
本記事では、特定技能「介護」の受け入れ可能施設について詳しく解説し、受け入れ企業側が知っておくべき注意点も紹介します。

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特定技能「介護」の受け入れ可能施設とは

特定技能「介護」の受け入れ可能施設とは

特定技能「介護」の受け入れは、介護分野の労働力不足解消を目的とした制度です。
そのため、受け入れ施設は、介護サービスを提供する施設に限られています。

受け入れが可能な施設

特定技能「介護」の受け入れが可能な施設は、以下のとおりです。

  • 児童福祉法関係の施設・事業
  • 障害者総合支援法関係の施設・事業
  • 老人福祉法・介護保険法関係の施設・事業
  • 生活保護法関連の施設
  • その他の社会福祉施設等
  • 病院または診療所

ただし、それぞれの事業や施設のなかでも一部対象外の施設や、現行制度で存在しないものがあるため、注意が必要です。

受け入れが可能な施設

引用:厚生労働省「介護分野の1号特定技能外国人を受け入れる対象施設について」

受け入れ対象外の施設

介護サービスを提供する施設でありながら、受け入れ対象外となるのは、主に以下の3つです。

  • 訪問系サービスの介護施設
  • 住宅型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

訪問系の介護施設

訪問介護サービスでは利用者に介護者が個別で対応するため、特定技能「介護」の受け入れは認められていません。
これは、適切な指導をするのが困難であり、双方の人権も擁護する必要があるためです。
しかし、2024年3月22日の検討会で、特定技能も従事できるよう進めていくことが了承されました。

住宅型有料老人ホーム

特定技能「介護」の受け入れが可能な有料老人ホームは、以下の3つです。

  • 特定施設入居者生活介護(外部サービス利用型特定施設入居者生活介護を除く。)
  • 介護予防特定施設入居者生活介護(外部サービス利用型介護予防特定施設入居者生活介護を除く。)
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護(外部サービス利用型地域密着型特定施設入居者生活介護を除く。)

介護付きの有料老人ホームは基本的に対象ですが、介護サービスを外部に委託している場合は対象外です。
住宅型有料老人ホームも介護サービスを外部に委託する施設が大半であるため、受け入れ対象外となります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サービス付き高齢者向け住宅は、訪問介護を利用することがほとんどのため対象外です。
ただし、デイサービスを併設している場合、デイサービス部分での受け入れは可能です。

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特定技能「介護」の受け入れ施設となるための要件

特定技能「介護」の受け入れ施設となるためには、以下の要件を満たす必要があります。

給与

特定技能外国人の給与は、日本人が従事する場合の報酬と同等以上であることが必要です。
不当に安い金額を支払うのは認められません。
外国人であることを理由に、報酬やその他の待遇など差別的な扱いをすることは禁止されています。

雇用形態

特定技能「介護」では、フルタイムでの直接雇用のみが認められています。
フルタイムとは、労働日数が週5日以上かつ年間217日以上、週の労働時間が30時間以上のことです。
介護分野では、派遣労働者としての特定技能外国人の就労は認められません。

業務内容

特定技能「介護」で従事できる業務内容は、以下のとおりです。
要介護者の自宅で行うものは対象外です。

  • 高齢や障がいなどで、生活時に介護が必要になった方々への身体介護
    (状況にあわせて入浴、食事、排せつを助けるなど)
  • 身体介護に関係して必要なサポート
    (レクリエーションの実施やリハビリテーションの補助など)
  • その他、想定される関連業務
    (掲示物の管理や物品の補充・管理など)

受け入れ人数・期間

介護分野の特定技能外国人は、分野別運用方針で受け入れ人数の上限が決まっています。
受け入れられる特定技能1号外国人は、事業所単位で日本人等の常勤介護職員の総数が上限です。
特定技能1号は在留期間の上限が5年までです。
介護分野は特定技能2号の対象外のため、5年が経つと在留資格がなくなります。

特定技能「介護」の受け入れ施設をめざす際の注意点

特定技能「介護」の受け入れ施設をめざす際は、以下の点に注意が必要です。

特定技能協議会へ加入する必要がある

特定技能協議会は、特定技能外国人を保護する役割を担っています。
特定技能外国人が不当な扱いを受けることがないよう、企業・協議会・出入国在留管理庁が互いにチェックするのが目的で、加入は義務です。

特定技能協議会に加入する期限は、特定技能外国人が入国してから4ヵ月以内です。
書類の準備には時間がかかるため、早めに動いておく必要があります。

介護分野の特定技能協議会に加入する手続きの流れは、以下のサイトから確認できます。
出典:厚生労働省「介護分野における特定技能協議会」手続きの流れ

受け入れ側が法令を遵守している

受け入れ先である企業や事業所は、法令を遵守していることが必要です。
具体的に求められる主な内容は以下のとおりです。

  • 労働関係法令や社会保険関係法令、租税関係法令を遵守している
  • 1年以内に同じ業務に従事していた労働者を、非自発的に離職させていない
  • 所属機関の責めに帰すべき事由で、外国人の行方不明者を発生させていない

その他、欠格事由に該当する行為を行っていないことなどが挙げられます。
詳しくは出入国在留管理庁の「特定技能外国人受入れに関する運用要領」を確認してください。

外国人労働者の支援体制が整っている

受け入れ施設には、特定技能外国人をサポートできる体制を整えることが求められます。
支援は、特定技能外国人が理解できる言語で実施する必要があります。

また、支援責任者または支援担当者が、特定技能外国人および監督をする立場の人と、定期的な面談を実施することも必要です。

介護分野の特定技能外国人を受け入れよう

特定技能「介護」では、受け入れ可能施設と対象外の施設が決まっています。
対象外の施設は、訪問系サービスの介護施設・住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の3つです。
特定技能外国人を受け入れるためには要件があるので確認し、適切に外国人労働者を受け入れましょう。

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執筆者について

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