特定技能在留外国人数が年々増加しています。
2023年12月時点では208,425人に上り、2022年6月から約2.4倍に増加しました。
産業分野別では飲食料品製造業分野が最多で、国別ではベトナム出身者が半数以上を占めています。
企業としては、特定技能外国人材の受け入れ状況を把握し、自社の人材確保の参考にしていくことが大切です。
本記事では、出入国在留管理庁の資料をもとに、特定技能在留外国人数を産業分野別や国別に詳しく紹介します。
目次
特定技能在留外国人数は?
近年、特定技能在留外国人数が増加傾向にあります。
出入国在留管理庁が公開している特定技能在留外国人数の資料によると、2023年12月時点の特定技能1号在留外国人数は、208,425人でした。
2023年6月時点では173,089人、2022年12月時点では130,915人、2022年6月時点では87,471人であったため、着実に増加しているのがわかります。
特定技能1号在留外国人数は、介護分野やビルクリーニング分野、建築分野など、12種類の産業分野や国別に分布しています。
特定産業分野において熟練した技能が要される業務に従事する特定技能2号在留外国人数は、2023年12月時点では37人、2023年6月時点では12人、2022年12月時点では8人、2022年6月時点では1人となっており、こちらもゆるやかに増加傾向にあるといえるでしょう。
【産業分野別】特定技能1号の人数
2023年時点における、特定技能1号在留外国人数が多い産業分野の上位は以下のとおりです。
【2023年12月時点】
- 飲食料品製造業分野:61,095人(29.3%)
- 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野:40,069人(19.2%)
- 介護分野:28,400人(13.6%)
【2023年6月時点】
- 飲食料品製造業分野:53,282人(30.8%)
- 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野:35,641人(20.6%)
- 介護分野:21,915人(12.7%)
分野別で見ると、飲食料品製造業分野が約3割を占めていることがわかります。
【国別】特定技能1号の人数
2023年時点における、特定技能1号の在留外国人数が多い国の上位は以下のとおりです。
【2023年12月時点】
- ベトナム:110,628人(53.1%)
- インドネシア:34,253人(16.4%)
- フィリピン:21,364(10.3%)
【2023年6月時点】
- ベトナム:97,485人(56.3%)
- インドネシア:25,337人(14.6%)
- フィリピン:17,660人(10.2%)
上記のように、国別で見るとベトナムが半数以上を占めています。
ただし、2022年6月時点ではベトナムが52,748人(60.3%)で6割以上を占めていたため、比率はわずかに下がっている傾向にあることがわかります。
特定技能2号の外国人数
2023年12月時点(分野拡大前)での特定技能2号の在留外国人数は37人でした。
内訳は以下のとおりです。
- 建設分野:30人
- 造船・舶用工業分野:6人
- 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野:1人
国別では以下の順に多くなっています。
- ベトナム:20人
- 中国:12人
- フィリピン:3人
- インドネシア:2人
なお、2022年12月時点はすべて建築分野で8名、6月時点では建築分野で中国が1人のみでした。
2022年と2023年を比較すると、特定技能2号の全体数が増えていることがわかります。
特定技能在留外国人数を知って参考にしよう
出入国在留管理庁が公開している特定技能在留外国人数の資料によると、2023年12月時点の特定技能1号在留外国人数は208,425人に上ります。
特定技能1号の在留外国人数が多い産業分野は飲食料品製造業分野で、61,095人(29.3%)です。
また国別で見ると、ベトナムが110,628人(53.1%)と半数以上を占めています。
特定技能在留外国人数は年々増加傾向にあり、各産業分野や出身国によって分布に特徴が見られます。
今後も特定技能制度の活用が進むにつれ、在留外国人数はさらに増えていくことが予想されるでしょう。
企業側としては、特定技能外国人材の受け入れ状況を把握しておくことで、自社の人材確保の参考にしていくことが大切です。